天牛書店 天神橋便り

当店は明治40年の創業以来「ふるほんや天牛」と大阪の皆様に親しんでいただいております。 洋書から和本まで、時代・ジャンルを問わず、ちょっとユニークで楽しい本との出会いをお届けします。  【天神橋店では、当分の間販売のみとさせて頂いております。ご了承下さい。】

木崎愛吉「大阪遷都論」入荷のお知らせ


木崎愛吉「大阪遷都論」(堀越日進堂 大正7年)が入荷しました。
木崎愛吉は慶応元年(1865年)大阪農人橋材木町生まれの文人であり、新聞記者です。朝日新聞社に20年勤め、大正2年に退社。その後は郷土大阪の研究に熱中し、大阪の墓碑を調査しまとめた「大阪金石史」や頼山陽の研究書等が有名です。
本著は国際都市としての大阪の優位性を、東京を引き合いに説くもので、具体的な都構想としては、現大阪市を浪華区と改称し、神戸、池田、富田林など計13区で大阪都を構成し、例えば陸軍省箕面海軍省は堺と浜寺に、と提案されています。当時から誇大妄想だ、と批判の声も少なくなかったようですが、今からみれば画期的構想であったとも言えるでしょう。付録として「中橋徳五郎君の大阪遷都論」、岡田播陽「帝都大阪」の2作も収録されています。
<天牛書店:大阪遷都論>

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