大阪朝日会館機関誌『会館芸術』入荷のお知らせ
大阪の中之島に1926年から1962年まで存在していた総合文化施設、朝日会館。
“藝術の国際交歓都としての大阪“の発展の場として、舞踏、音楽、映画、美術などの催しを行っていました。
この度入荷致しました『会館芸術』は、その催しの紹介を中心とした朝日会館の機関誌です。紹介記事以外にも、小説や随筆、映画のレヴュウなども掲載されており、40ページ前後の薄い冊子ながら内容は非常に充実しています。
例えば創刊号の1931年5月号では当時、日本で唯一の世界的舞踏家であった伊藤道郎が特集され、公演のプログラムはもちろん、野口米次郎による舞踏芸術についての評論や、グラビアも多数掲載されており、公演パンフレットとしての機能だけにとどまらぬ文化発信への気概が感じられます。いかにもモダンな薫りのする表紙デザインにも注目です。(後には田村孝之介や鍋井克之などが表紙画を担当。)
関西モダニズムの最重要スポットのひとつであった朝日会館と、その時代を知ることのできる資料的価値の高い本書を、ぜひ手に取りお楽しみください。
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