「大阪の夏祭」、雑誌「大阪弁」入荷のお知らせ
今回は大阪に関する書籍を2点ご紹介します。
■【上田長太郎「大阪の夏祭」】
郷土研究雑誌「上方」を発行した上方郷土研究会から出された本書は、大阪毎日新聞社会部の記者、上田長太郎が大阪各地の夏祭についてまとめたもの。生国魂神社を皮切りに天満宮、住吉大社まで、大阪の夏を彩る夏祭について紹介しています。本書が出された昭和12年はちょうど太平洋戦争が始まる数年前ということもあり、昭和9年の防空演習前日に行われる天神祭についての記事なども収録され、実際に毎年夏祭に足を運び、新聞記者の目を通して見た、当時ならではの様子を読むことができる一冊です。
<天牛書店:大阪の夏祭>
■【雑誌 大阪弁】
大阪ことばの会編集による雑誌「大阪弁」は、方言を中心に研究していた郷土史家牧村史陽によって昭和26〜29年にかけて7号まで発行されました。タイトルの通り大阪弁に関する記事はもちろんですが、魅力的なのは藤澤桓夫、笑福亭松鶴、源氏鶏太ほか有名無名数々の執筆者による大阪にまつわる随筆や読み物、対談など。挿絵も藤原せいけん、長谷川貞信らが担当し大阪ならではの顔ぶれで、今となっては貴重な昭和初期の大阪の世相を映した雑誌です。第7集には「日本橋の古本街」と題して、当店の創業者天牛新一郎が寄稿しています。<売切>
いずれも現在、天神橋店店頭にてご覧いただけます。大阪に関する書籍は他にも色々と取り揃えてございますので、どうぞご来店ください。